2007年05月01日【 スポーツナビ 】

「全日本にはもう用はねぇ。海外でも他団体でも骨のあるヤツは名乗りを挙げろ!」――4月30日に行われた全日本プロレス「HOLDOUTTOUR 2007最終戦」(愛知県体育館)の三冠ヘビー級選手権試合で、挑戦者TAJIRIを撃破して4度目の王座防衛を果たした鈴木みのるが、理不尽な構想をブチ挙げた。三冠戦から一夜明けた5月1日、横浜市内で記者会見したみのるは、全日本の武藤敬司を「ビビリの塊」とコキ下ろし、全日本との決別を宣言した。“世界一性格の悪い男”が、至宝の三冠ベルトを持ち去り傍若無人な行動に打って出る!

敵前逃亡する武藤に興味はない

 前日の三冠戦でみのるは、前哨戦で毒霧を噴射されベルトを持ち逃げされたTAJIRIに対して、これまでの屈辱を晴らすかのように逆落としからのスリーパーホールドという必殺コースで絞め落とし、4度目の防衛に成功した。試合後、みのるは次期挑戦者に「社長? 出てこいよ武藤!」とトップの武藤を呼びつけたが、武藤は姿を現さなかった。みのるは「バイバイ、全日本。じゃーな!」と、捨てぜりふを残してリングを去った。
 一夜明けたこの日も、みのるは武藤について「そこにくるべき者が来ない。いざとなったら踏み出せないビビリの塊」とコキ下ろし、「くるヤツのいない団体にはもう用はねぇってことだ。敵前逃亡するヤツに用はないね。ボスが具合悪そうで病弱な全日本、昨日言った『ジ・エンド』ってのは、全日本参戦がジ・エンドってことじゃなく、全日本プロレスがジ・エンドってことだ」と言いたい放題だ。手元に並べた三冠ベルトと、自分の腰に締めている金色の金具ベルトを見比べて、「オレのベルトのほうが絶対カッコいいぜ」と笑顔を見せる。歴代チャンピオンの汗や長い年月の経過で古くなった伝統の三冠ベルトを見下ろすと「これは全日本からの貢物って解釈でオレがもらっておくわ」と憎らしげに語った。

三冠ベルト、メキシコに流出の危険!?

「今日からオレは“賞金首”だな。賞金首Tシャツでも売り出すか、売れるぞ!」と不敵に笑うみのる。全日本に対しては昨夜のうちに「今後の予定はすべて白紙に戻せ」と最後通告し、同時に他団体への参戦に向けて「手は打ってある」という。海外参戦も視野に入れている。アメリカやイギリスなど海外の団体からオファーが来ていることも明かした。また、闘龍門メキシコ校長のウルティモ・ドラゴンの誘いで、5月13日にメキシコシティーで開催される「闘龍門自主興行〜Dragomania II〜」に参戦することもほのめかし、「快く『どうぞいらしてください』ってことになったはずだけどな、くわしいことは言えない。明日(2日)ウルティモ・ドラゴンが(記者会見で)発表するよ」とだけ述べた。メキシコの選手に三冠ベルトが流出する可能性について尋ねられたみのるは「流出はしないよ、負けないもん。わざとあげちゃうかもしれないけどな」と、頼もしいんだか、性悪なのか分からないジョークを飛ばした。

骨のあるヤツは名乗りを挙げろ!

 みのるは「全日本からの慰留の条件はいっさい飲まない、これはオレのもんだ」と三冠ベルトを私物扱いする。海外でも他団体でも「骨のあるヤツは名乗りを挙げろ。オレが勝手にチョイスしてやってやる。タッグでもシングルでもオレからフォールを獲って勝ったらくれてやるよ」と、全日本の選手が聞いたら歯ぎしりをするような挑発的な行動に走ることも予告する。「ベルトはオレのものだから好き勝手にやる」というのがみのる流なのだ。そして「オレが全日本に言えるのは『バイバイ』ってことだけだ」とあくまでも理不尽を貫く。会見後には三冠ベルトを背中に担ぎ、重たくて邪魔だから質屋に入れようかというパフォーマンスまで披露したみのる。世界一性格の悪い三冠王者の暴走は止まることを知らない。
 王道の象徴である三冠ベルトの流出という現況だけでも全日本にとっては屈辱的な事態なのに、今度は現役王者のマット離脱という異常事態に、武藤全日本は果たしてどういう手を打つのか!?

☆☆☆☆☆

どうすんの?全日本
どうすんの?武藤社長
ベルトを明け渡して戦線離脱、他団体へっていうのは鈴木みのるにはホントに通じないかも!?
いくらなんでも全日での防衛戦は組まれると思うけど。
でも、これで俄然Dragomaniaが楽しくなってきた。
みのる本人のブログでは高山とのコンビ復活もにおわせてるし。
やっぱり鈴木みのるから目が離せない。