イホ・デ・シエン・カラス昼食後、いつものように携帯をいじっていると「イホ・デ・シエン・カラスが殺害された」という信じられない文字が飛び込んできた。
ニュースを発見したのとほぼ同時に友人からも同じ内容を伝えるメールが届く。
驚いてtwitterやら週刊プロレスmobileにアクセス。

アメリカの情報誌「レスリング・オブザーバー」は現地からの情報として、28日夜、メキシコシティーでエル・イホ・デ・シエン・カラスことイグナシオ・ヒメネスさんが殺害されたと報じている。

ヒメネスさんは愛車の中で首と頭部を撃たれて亡くなっているいるところを発見された。享年34才。同乗していたルチャドーラ(女子レスラー)のアデラ・ルナさんも同じく死亡。

ヒメネスさんは有名ルチャドールのシエン・カラスの息子として2001年にデビュー。IWRGインターコンチネンタルタッグ王座(パートナーはマスカラ・アニョ2000Jr)を獲得し、IWRGとAAAの抗争でも活躍。今年6月のAAA「トリプレマニア18」にも出場した。LAパークは実兄。
〈週刊プロレスmobile〉


同じルチャリブレと言えども私が普段、気にしているのはCMLLのみでIWRGを主戦場にしているイホ・デ・シエン・カラスについては正直なところ、ほとんど知りません。
シエン・カラスとマスカラ・アニョ・ドスミルの兄弟に「イホ」や「ジュニア」を名乗る同じマスクを被ったルチャドールがいること。
メキシコでもシエン・カラス、マスカラ・アニョ・ドスミルともに「イホ」「ジュニア」を名乗るルチャドールとの親子関係の真偽は謎とされているらしいこと。
体型の似ているマスカラ・アニョ・ドスミルの「息子」はともかく、シエンの方は「父」がすらっとした体型なのに対して「イホ」も「ジュニア」もちょっとアンコ型で「たぶんギミックなんだろうなぁ」とは思っていました。

何よりもショッキングなのは銃殺されたということです。
何故こんな事件が起きてしまったのかはわかりません。

今回の事件で頭をよぎったのが最近のメキシコの情勢、治安の悪さ。
11月3日、テレビ朝日で放送された「そうだったのか!池上彰の学べるニュース」の中で「そうだったのか!メキシコ麻薬戦争」の特集を観ました。
最近、ニュース等でよく耳にするTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)によってメキシコは急激な経済発展が予測される11ヶ国(NEXT11)の中に入っているという明るい話題のある一方で、麻薬が最大の生産地である南米から最大の消費国アメリカへ渡るのに必ずメキシコを通過しなければならない為、マフィアが強大な力を持ち、政治家・警察でさえ抑制が利かなくなり治安が悪化しているという内容でした。
さらにこの番組が放送された数日後、ライブドアから毎日届くメールマガジンの中にショッキングな内容が・・・。

「麻薬」は巨大なビジネスであり、巨大なビジネスであるということは巨額の金が動き、激しい競争がそこには存在しています。通常のビジネスではよい商品を生み出したり良いブランドイメージを構築して信頼を勝ち得ることが「競争」の中身ですが、麻薬ビジネスの場合はライバルを殺すことで市場から排除することが「競争」の中身になります。

メキシコの麻薬ビジネスではこの手の殺人が非常に多く、今年も何千人もの人々が麻薬戦争に巻き込まれて命を落としました。特にメキシコのCiudad Juarezという街は戦場と化し、麻薬が存在し続ける限り、死と破壊と富もまた存在し続けるのです。


リンク先には「注意:遺体写真なども含まれているので、ここから下は自己責任で閲覧して下さい!」と記載されている通り、モザイクがかかっていますが、思わず目を背けたくなる画像がありますので、ご注意下さい。

陽気でフレンドリーなイメージのあるメキシコ。
治安が良くないとはよく聞きますが、我々の想像以上の事件が起こっているという側面もあるようです。
今年の夏は2人のルチャ好きの友人がそれぞれ別々でしたが、メキシコを訪れました。
幸い、2人とも無事に帰国し、身の危険を感じるような目には遭わなかったようです。
一刻も早く治安が良くなり、日本のプロレスファンがイメージする小さな子供からおじいさん、おばあさんまで老若男女が大騒ぎしてルチャを楽しんでいる、あのままの姿になって欲しいと思います。
私にとっては1度は行ってみたい憧れの国ですから。

亡くなられたイホ・デ・シエン・カラス選手、そして奥様のアデラ・ルナ選手のご冥福を心からお祈りします。

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